『日本統治下の大韓帝国。初代皇帝・高宗(ペク・ユンシク)の娘に生まれた徳恵翁主(ソン・イェジン)は、政略に巻き込まれ、13歳で日本へ留学。
祖国に帰れる日を待ちわびながら月日は流れ、大人となった彼女の前に、幼なじみのキム・ジャンハン(パク・ヘイル)が姿を現す。日本軍に従事する一方、秘かに朝鮮独立運動に尽力し、王朝復興のため徳恵翁主と皇太子である兄王を上海へ亡命させようと...』

実在の皇女、徳恵翁主を主人公として、フィクションを交えながら映画化したものです。
歴史上の人物や、実際の事件をモチーフにしたフィクションは韓国エンタメ界の王道。

亡命しようとしたという事実はウィキペディアには載っていません。
反日描写がひどいですが、ところどころ史実に沿っています。
母の死後、統合失調症を発し、のちに日本人と結婚します。
韓国側は「強制的に単身で日本に留学させられた上、醜い日本人と無理やり結婚させられ」と主張していますが、結婚相手の旧対馬藩主・宗家の当主、伯爵宗武志をググったら、高身長の超イケメン!
映画ではキム・ジェウクが演じています。日本人俳優でも良かったと思うけど、ルックスは実物に近いかも。
キム・ジェウクは日本に住んでいたこともあり、
「あなたが日本人である私との結婚を拒んでいたことは承知していました。でもあなたは私の妻です。あなたの幸せのために最善を尽くします」
と自然な日本語を話します。




↓ネタバレ↓
精神を病んだ韓国人を妻に迎えた彼の気持ちも複雑だったのではないでしょうか。
彼女に優しく接する姿は、実際の宗武志の素顔に近いのではないかと思われました。

年老いた宗武志が「彼女は出て行った」と言いましたが、実際は統合失調症が悪化して長期入院を余儀なくされました。
肌にシミやたるみをほどこし、立派な初老の男性に扮した老けメイクのキム・ジェウクも良い!

ソン・イェジンといえば「私の頭の中の消しゴム」が有名ですが、若年性アルツハイマー病となり入院しても最後まで美しいままだったのに対し、ラストプリンセスでは精神病院で廃人のようになってしまった晩年の迫力!

新聞記者となった幼馴染が病院に訪ねてきて、いきなり正気を取り戻して立ち上がり、手を差し出したシーン、手のアップだけちゃんと老人の手を使っている。韓国映画は徹底的にリアルを追求する。
韓国に無事帰国するのですが、力のない表情で、背中を曲げて歩き、本当におばあちゃんの演技がすごい。

徳恵は、統合失調症、娘も精神を病み自殺。なんと不遇な人生を歩んだお姫様でしょうか。
長い年月かけて祖国に帰れたシーンは思わず涙。

徳恵の兄の妻は日本人ですが、昭和天皇のお后候補だったようです。
彼女も、まさか韓国の皇太子に嫁ぐとは思いもよらなかったでしょう。

時代に翻弄された女性達の物語です。
歴史の教科書では習わないので、いろいろ考えさせられる映画でした。